1曲入魂

恋に奥手な僕たちに、挫・人間「恋の奴隷」

挫・人間「恋の奴隷」

世の中に溢れる恋愛ソングというのはとてもアクティブなものが多く、学生時代に教室の隅にいたような人たちには共感しづらいものである。11月7日に発売予定の挫・人間のアルバム「OSジャンクション」のリードトラック「恋の奴隷」は、そんな隅っこにいる人たちが共感できる唯一無二な恋愛ソングだ。

隅っこにいる人というのは恋に奥手で自己肯定感が低く、自分を「キモすぎる」と自覚しているために自分自身を愛せない。だからこそ好きな人に全てを包み込んでもらえたとしても、「思わず逃げ出して」しまうのだ。しかしそんな状況を良しとしている訳でもなく、恋をするたびに嫌いな自分を愛してくれる人を信じられないもどかしさと、それでも恋を止められない苦しみに悶えている。そして、相手が本当に去ってしまったときに自分の愚かさに再度気づき、すがる勇気もないまま悲しみに暮れるのだ。そんな彼らのような挫・人間も、この曲の1番・2番ではそんな気持ちを歌詞にしているが、最後の大サビでは本当の気持ちを声を大にして歌っている。
決して彼らは本当に愛してくれる人から逃げ出したい訳でも、結んだ指先を解いてどいて欲しい訳でもなく、徹夜で街を歩いたり、不安まで抱きしめてそばにいてほしいだけなのだ。ただ「愛してくれ」と言う勇気がないだけなのだ。それを声を大にして歌うことで、挫・人間は彼らに、自分自身に愛される勇気を与えようとしているように感じた。

ロックバンドを好む人の中には、何事にも奥手でマイナス思考な人が一定数いる。そんな人たちに挫・人間は寄り添い、且つ背中を押してくれるような曲をいつも出してくれる。今回の曲「恋の奴隷」もそんな人たちの拠り所になり、勇気を持って一歩踏み出す糧になってくれることだろう。

今日の入魂曲Today’s Soul Song

曲名:恋の奴隷
アーティスト名:挫・人間(ザ・ニンゲン)
概要:下川リオ(Vo/Gt)、夏目創太(Gt)、アベマコト(Ba)のスリーピースロックバンド。

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あずま はな

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音楽や映画、心理学が大好きな典型的文系。音楽はロックやレゲエ、ヒップホップ、エレクトロ、民族音楽など幅広く嗜む。

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