長澤 彩 ナガサワ アヤ
フリーランスでクラシックコンサート及び関連イベントの企画・制作・運営、アーティストマネジメントをはじめ、コンサートMCや公演チラシ等のデザインなど幅広く活動中。
株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス事業開発室クラシック企画営業コーディネーター。
横浜シンフォニエッタ制作担当。軽井沢国際音楽祭実行委員会事務局。
今回、ネットラジオ番組「MUSIC★ピーポー」のコーナー「PickUp!MUSICピーポー」に出演して頂きました。
クラシック音楽コーディネーターって?
―具体的にどんな事をするのですか?
この「クラシック音楽コーディネーター」と言う肩書き自体、私が勝手に名付けたので解らなくて当然です(笑)。具体的には、コンサートを開催したいというアーティストさんのお手伝いをさせて頂いたり、幾つか組織と契約をさせて頂いたりもしています。オーケストラの公演制作の部分を請け負ったり、音楽会社の企画提案等もさせて頂ています。まとめますと、クラシック音楽と社会を結びつける役割を担っているのかなぁっと思います。
―個人のアーティストさんがコンサート開催の問合せをしても良いのですか?
もちろんです。とりあえず、ご相談して頂けましたら「これぐらいのご予算で」「このぐらいの会場で」と言うように、色々とご提案させて頂きます。
―ご相談は無料ですか?
はい。もちろん、無料です。スタバのコーヒーでもご馳走して頂けたら嬉しいです(笑)。
なんで、この職業を?
ミーハーな理由なんですが、憧れの演奏家さんに近づきたかったからです(笑)。
もうチョット、格好いい理由を言うとクラシック音楽のような芸術文化は、前の世代から次の世代へ何百年も掛けて受け継がれていくものだと思っています。今、この時代に私が生きていて次の世代へ受け継ぐ役割を担うのが自分でありたいと思ったのが、カッコイイ理由です。
フリーランスになろうと思ったきっかけは?
もともとは、音楽事務所に就職していた長澤さん。
もっと、自分の名前で仕事をしたい!と言うのが一番のキッカケでした。
どうしても組織で活動をしていると、〇〇事務所の長澤さんと言う立場ででしか物の発言が出来ませんでした。クラシック音楽と聞くと、特別な教育を受けて来た人達の集まりと思われがちですが、私は、ごく一般的な家庭で産まれ、流行りものも好きで、居酒屋のビールも大好きな、どこにでもいる普通の20代の女性です。そんな人がクラシック音楽が好きで今の職業についていることを、色々な人に知ってもらい、クラシック音楽を身近に感じて欲しいです。
演奏家になろうと思わなかった?
―高校ではピアノ専攻だった長澤さん、なぜ演奏家になろうと思わなかった?
演奏家と言う職業自体、意識した事はありませんでした。高校1年生の時に、人前で演奏することが大して好きではない事に気づいちゃいました。
普段からクラシック音楽を聴くのですか?
ロックが好きです。X-JAPANとラルク・アン・シエルが好きです。テンション上げたいときは、必ずと言っていいほど聴いています。YOSHIKIさんが好きで、YOSHIKIさんになりたくて最近、ドラムも始めました(笑)。
もちろん、クラシックも聴きますよ。
他のジャンルを選らばなかった理由は?
ビジネスとして、クラシック音楽市場はお金にならないことは解っています。私は何でも”なぜ”を求めてしまうんです。私にとってクラシック音楽は好奇心の塊なんです。クラシック音楽への興味が尽きないのです。私は趣味を仕事にしたからこそ、自分の理念や価値観にそぐわない事はしたくないと思っています。
今後、やってみたい企画ってありますか?
知人に「クラシック音楽って、いつ聴けば良いの?」って言われたのがキッカケで、これからはクラシック音楽のあるライフスタイルを紹介・提案してみたいと考えています。その、素朴な疑問の答えが「いつでも」じゃダメなんだな~って思いました。
例えば、赤坂でクラシック音楽のコンサートがあるとしたら、コンサート会場近くのオススメレストラン等まで巻き込んで、予算1万円で収まるデートコースなんかを提案していきたいです。
野望とかってあるの?
「私が良いと思ったモノ、美しいと思ったものが、皆も良いと思う様になってほしい(笑)」1度他人に言ったら「オマエは神かぁ!」って突っ込まれました。
結局、世の中で”良いもの”、”流行っているもの”なんて、会社や組織が操作しているっと思ってしまうから、私は操作する側になりたい。
明日、世界が滅びるなら何を食べる?
好きな食べ物は「カニ」です。海鮮類全般大好きです!でも、結局、お母さんの手料理に行きつくのかなぁ~。長澤さんと食べ物やお酒の話をしていると正直、おっさんと話している感覚に陥りましたwww。お蕎麦食べながら蕎麦焼酎、肉は赤身。最近、もっぱらホッピーetc…
長澤 彩 クラシック音楽コーディネーター |
取材まとめ
”クラシック音楽好き”を仕事にした彼女の仕事に対する姿勢は、気持ちが良いぐらい真っすぐで、自分の考えを自分の言葉で話せる人だなっと感じました。趣味を仕事にしたが故の葛藤はあったでしょう。彼女のような次世代への架け橋を担う人が居るから、形がありそうでない音楽の文化は途切れないのだろう。個人的には、裏方にしておくのは勿体無いと思ってしまいました。「長澤彩のクラシック企画だから行ってみよう」なんて定着してくれる日を望まずにはいられない。