インタビュー

庸蔵|tsukuyomiリーダー|インタビュー

庸蔵様インタビュー
庸蔵(ようぞう)さんの音楽歴をざっくり教えて頂けますか?

4歳から中学年ぐらいまでピアノを続けていました。
中学生になり、ロックにハマリギターに興味を持ちました。ギターに関しては、全く才能がなかったのでしょうね(笑)。
一向に上手くならないから、全然楽しくなくて1年ぐらいでギターは辞めました。
高校に入って、さらにロックにハマリ、バンドでボーカルもやりだしました。なので、上京してきた1番の理由は『ロックスター』になるためです(笑)
ロックスターになったら、ベロア生地のソファに座って、おねーちゃんをはべらかして、美味いワインが飲めるんだ!と思って東京へ来ました(笑)
庸蔵さん画像2
—SAXとはまだ出逢わないですね(笑)
はい。まだですね(笑)。
上京して、色々な曲を聴きあさっていた時、ジミ・ヘンドリクスに辿り着き、隣をみたらマイルス・デイヴィス。当時、いわゆるジャズって憧れて聴くんだけど3分たったら寝てる(笑)ジャンルだったのですが、エレクトリックマイルスは衝撃でした「ジャズなのにロックよりロックしてるじゃん!」って。ウェイン・ショーターとかデイブ・リーブマンのサックスに感じるものがあったんです。このエッセンス欲しいなと思いました。
それで、自分のバンドに管楽器(SAX)を募集したのですが、3ヶ月経っても見事に1人も連絡がない!(笑)。まぁ、冷静に考えればロックバンドが練習するようなスタジオの掲示板にSAX募集しても集まるわけないんですよね(笑)。
だったら仕方ない自分でやるか!って(笑)。
当時は、SAXにアルトとかソプラノとかがある事さえ知りませんでした(笑)
全財産(約10万円)を握りしめて、新大久保の管楽器屋の店員さんに「僕プロになるんですけど、どれを買ったらいいですか?」って聞いて買いました。最初きょとん、とされましたけど。(笑)
その時がSAXを見るのも触るのも初めて!(笑)
さすがに、今から独学では時間が足りないと思い「菊地成孔」さんに直談判して師事させて頂きました。

tsukuyomiの意味は?

日本神話で出てくる「月の神」とか「夜の神」の名前が「ツクヨミ」と言うのですがそこからお借りしました。僕が超夜型人間で、夜にしか曲書けないんですよね。夜の神様の力を借りて書いているのかな、と。

今回のアルバム「Parallel Tripper」は、過去のアルバムに比べてダンスミュージックよりに感じたのですが、意識は?

意識しました!
1stアルバムの時は、やりたいことを詰め込み過ぎたのと当時は実は『誰にでも良い』って思われるより、『解る人にだけ解ればいい』って思っていました。今考えると傲慢ですよね。
でも、今回は真逆で誰に聴かせても『良い』って言ってもらえる様な“キャッチー”さ。それから、聴いた人がチョッとでも”ハッピー”になれるような曲。
ここら辺を意識してアルバムを創りました。

—ロックスター願望から大分変りましたね(笑)
はい(笑)。ジャズに出逢った24歳頃から本当に”音楽”が好きになっちゃったんですね。

tsukuyomi / Parallel Tripper
from 2nd Album “Parallel Tripper”
Produced & composed by 庸蔵

今回のリード曲でもある「Parallel Tripper」について

—なぜ、主旋律(メロディーライン)はバイオリンだったのですか?
確かに僕がリーダーで作曲者でもあるのですが、かといって必ず自分が主旋律を弾くと言うのはナンセンスで。2つのラインでメロディーを作った時に、その曲の良さを一番引き出すのにどちらの音色を配置するか、で考えます。
「Parallel Tripper」ではバイオリンが主旋律を弾いた方が良いと思ったのでそうしました。でも実は主旋・副旋という考え方ではなく、2つのラインで1つのメロディーを作っています。

普段、作曲はどのようにして?

イメージ(ストーリー)を決めて、ピアノに向かいます。
基本的に創ろうと思って創るタイプです。いわゆる(笑)『突然降ってくる』タイプではないです。
最初のイメージを創るきっかけに良く散歩しています。

音楽活動の他にBARもしているとか?

SAXって一番困るのが吹きたい時に吹ける場所なんですよね。自分が自由に吹いたりリハーサルをできるスタジオが欲しいなと思っている時に、本業はヘアメイクだけど、ライブが出来るバーをやりたいな、と言う兄貴分の方が居て「ちょっとやってみるか。(笑)」と言うことになり二人で運営し始めました。
昼間はスタジオですよ。僕か友人ミュージシャンがリハしてます(笑)。かれこれ5年になりますが、来年は僕から弟分にバトンタッチします。

来年には東京を離れるとか?

僕は大阪→東京と住んで来たのですが、実は人混みが苦手だし、何でも無駄に高いし、一番違和感を感じるのは、都会って気づいたら常に時間に追われていません?(笑)さらにライブで色々な地方に行かせてもらう中で、素晴らしい場所に沢山出会って。アクセスが便利であれば、住むのは東京の必要がないって感じたんですよ。
自宅でSAXは吹けるし、まず時間がゆったり流れているんですよね。もの凄く自然な気持ちで暮らせるんです。生まれていく音楽も変わると思いますよ。かといってのんびりした作風になるとかではなくて、思いっきりダンスビートな曲が生まれるかもしれません(笑)。
まずは古い家をDIYでゆっくり好きなように作るトコロから始めますよ。
音楽と同時に家を作らないとです(笑)。
もちろん、都内にも演奏しに頻繁に来ますのでこれからも楽しみにしていて下さい!

庸蔵  Sax,Conductor

—明日、世界が滅びるなら何を食べる?
美味しい「白米」です。もう、1品追加して良いなら「ネギトロ」乗っけたいです(笑)。
—好きなBPM
135

Release Party tsukuyomi “Parallel Tripper”

満を持して、tsukuyomi 2ndアルバム「Parallel Tripper」のリリースパーティーが渋谷で行われる。CD発売から少し熟成期間を経てのリリースパーティーとなる。

日付 2019.2.22(金)
場所 渋谷www
時間 [OPEN]18:30 / [START]19:30
チケット代 [前売]¥3,500 / [当日]¥4,000(税込 / オールスタンディング / ドリンク代別)
購入方法 e+ / ローソンチケット[L:71608] / チケットぴあ[P:133-930]
取材まとめ

インスト系のバンドの方って、神経質に思われがちですが、とても物腰し柔らかく良く煮込まれた角煮のような人柄でした。1番印象的だったのは、SAXを購入してから師匠を見つけるまでの行動力!ロック魂を感じました。より「自由」を求め、居住地を東京から地方へ移すことによっての楽曲の変化等があるのか!?今後もtsukuyomi 庸蔵から目が離せない。

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忙しい日々だからこそ、音楽で心豊かにをモットーに。
映画音楽から民族音楽まで幅広いテリトリーを武器に取材。

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