芥(アクタ)
大田誠師(g,vo)、森山亜紀子(g,k,vo)、馬場理一(ds)、大八木夏央(g)、清水“スーシェフ”裕太(b)から成る、ポップロックバンド。
今回はどこか懐かしさを感じる音色が特徴のポップロックバンド「芥」の大田誠師さんと森山亜紀子さんを取材しました。
二人の音楽歴をざっくり教えて頂けますか?
大田(※かなり鹿児島なまり):
小学校の時は、母親のカセットテープを聴いて育ちました。オフコースとか荒井由実さんとか。中学からギターと唄、最初はユニコーンのコピーバンドでした。
高校からはオリジナル曲も演奏するようになって…。19歳の時に3ピースの「櫻島」というバンドを組んで、歌詞は全て鹿児島弁。この時に、あっこちゃん(森山)と出会いました。
20ちょいの頃に、音楽関係のツテがあったので、単身で上京したんですが…。そのツテも一瞬で木っ端微塵に消滅…げんないし(みっともないし)帰郷も直ぐには出来ないなぁと思い…こっち(東京)でバンドを組もうかと…(笑)。そのバンドが現在の「芥-アクタ-」に繋がります。
それから、1年後ぐらいかな?あっこちゃん(森山)が加入しました。
森山(※少し鹿児島なまり):
ピアノは幼少期から習っていて、高校ぐらいから色々なバンドメンバー補填の為にドラムやギターも演奏していました。
大田くんの曲を聴いて「この人の曲に合わせてみたい」と思って東京に出てきました。
今の「芥」のメンバーはどのようにして?
大田:
今のメンバーになったのは大体2年ぐらい前からで…。それまでは…数えきれぬほどのメンバーチェンジがありまして…ついに森山まで愛想を尽かして抜けて…暫く呑み呆けて、フラフラしてまして…このままじゃいかんな、と(笑)。
そっから、心を入れ替えて、再度メンバーを探しました。そしたら、周りの人達が応援してくれたり、手を差し伸べてくれるようになりまして…。ほんこつ(本当に)ありがたい…そんな優しい方々に報いたいと…思って…いま…す(照)。
――バンド名の「芥(あくた)」とはどういう意味で名付けたのですか?
大田:
バンド名に意味を持たせたくなくて…「ゴミ」とか「くず」とか言う意味合いの名前にしました。
2018.10.24 リリース
アルバム『Phoneme(に伏在するyon)』より
作詞・作曲はどのようにして?
大田:
普段から詩をちょくちょくメモしたり、メロディもちょこちょこ小まめに録って、アイデアをたっぷり貯めておいて…「テーマ」や「雰囲気」が定まると、それらの素材をばらーっと並べて、流れに任せて曲をつくります。
作詞のためにも、活字には触れるようにしてます。小説でも便所の注意書きでもなんでも。
……基本的に僕がやりたいのはバンドで。
独りで作って唄っていても自分の脳みその範疇だから、つまらなくて。弾き語りや個人用の曲も作るのですが…それとは別に、バンドという入れ物?容器?器?お皿?に似合う曲を盛り付ける作業が楽しいって…感じですかね…わかりにくいな(汗)。
森山:
もの凄く感情が揺さぶられた時に作ります(笑)。
例えば、元カレがSNSで結婚しました!っていう投稿を見たときに、泣きながら布団の中で一気に書き上げたり。
大田:
あっこちゃんの曲、面白いです。興味深い…
アルバム「Phoneme(に伏在するyon)」に含まれている「魚の歌」とかアルバム「Philately」の「カオリイロ」は僕に無い視点だし、女性らしい部分もあるから面白い。だから、ごいごい(どんどん)あっこちゃんの心を揺さぶろうかと…(笑)。
今後の野望などはありますか?
大田:
野望というか、というか…カセットテープで何かしらリリースできないかなぁと。カセットテープならではの音質とデザインを楽しんでもらえる様な内容にして。
森山:
野望じゃないかもしれないけど…引っ越し運が無くて、ここ5年ぐらいで7回も引っ越しているのでとりあえず、今の場所に落ち着きたいです(笑)。
芥 PopRockBand A9ta —明日、世界が滅びるなら何を食べる? |
取材まとめ
長い付き合いだけありお二人の掛け合いは、お互いを良く解っているなぁと感じました。肩ひじ張らないで聴ける彼らの音楽は、対面してみて納得。飾らない人間味が滲み出ている。思春期を90年代で過ごしたSuchmosに馴染めない方々!是非、芥の音楽を聴いてみては!?