音楽に特化したスキルシェアサービス「otosica」は、2023年8月末にサービス終了しております。
吉成(よしなり)ゆいさん、元ドラマーって本当ですか?
はい。本当です。小学生の時からブラスバンドで主にトロンボーンやパーカッションをしていました。
—なぜパーカッションを選んだ?
当時は、単純に面白かったからです。それと、身長が149cmなのでトロンボーンだと届きにくい音があるんですよね(笑)。なので、中学校からはパーカッションを主にやっていました。
漠然と音楽で生きていきたい!と言う思いはあって、高校2年生の時に音楽で生きていくのに、学校の授業は必要ない!と思い辞めました。
—思いきりましたね(笑)
はい(笑)。
学校を辞めてから、沖縄にあるライブハウスのレギュラーバンドのドラマーとして活動しました。
—当時は歌手としてでは無かったのですね?
はい。本当は、歌を唄いたかったんですが、面接のときに「何か楽器出来る?」と聞かれ、何か楽器が出来ないとダメなんだー!と思い「ドラム叩けます。」と答えてしまい、そこではドラマーとして活動していました。その沖縄のライブハウスは約7年間活動していました。その後、単身でニューヨークへ音楽留学後、拠点を東京に移すのですが、まだそこでも六本木のライブハウスのドラマーとして活動していました。
なので、意外とドラマー歴は長いんです(笑)。女性のドラマーって意外と需要があって、何だかんだお仕事を頂けたので、完全にシンガーソングライターへ移行するのに時間がかかりました。
やりたい事と出来る事の違い
30才でやっと本当に自分のやりたいことを始められました。20代までは「やりたいこと」と言うより「できる事」をやっていた自分でした。
それでは、自分自身が楽しく無いので、どうしても、ある程度のところで「限界」を感じるようになり、結局、全部うまく行かなくなってきて…。そんな自分と決別したのが30才の時でした。
—その後の気持ちの変化は?
バラ色の日々になりました(笑)。
仕事としては、うまく行かなくても自分のやりたいことなので楽しいです。自分がやりたい事だったら、試行錯誤するのは好きなんです。
音楽特化型スキルシェアマーケット「otosica」について
—きっかけは?
自身のサポートメンバーとしての、ギターリストを探している時、凄い苦労したのがきっかけです。最初は友達繋がりで紹介してもらったのですが、インターネットで探すも中々良いサイトに出会えなかったのがきっかけです。
—最近だと『ココナラ』などが有名ですが…
もちろん、ココナラさんとかみたいなサイトの雰囲気は目指しています。ですが、私自身、ココナラさんを利用したいとは思いましたが、出品したいとは思わなかったんです。
音楽大学など音楽を習得する人たちは何年間も積み上げてきているものがあるんですよ、そのスキルをイラスト1点500円と一緒に並べられることには抵抗がありました。きっと、自分と同じ考えの人いるだろうな!と思い『音楽特化型』のスキルマーケットを創ろうと決意しました。
音楽のスキルシェアマーケット『otosica(オトシカ)』
https://otosica.com/
otosica(オトシカ)の立ち上げで1番苦労したことは?
事業計画書です。不慣れなのもありましたが、何度も書き直して、約半年かかりました。そのお陰で2つの銀行から融資していただけたので、苦労したかいはありました。銀行の方からは「良く出来た事業計画書ですね。」と褒められました。
それから、WEBサービスを開発してもらう会社を見つけるのが大変でした…。最初に大手会社に相談しに言ったら、2~3000万ぐらいかかると言われて、正直、心が折れそうになりました。
それでも、諦めずに、色々な所に相談し何とか低予算でも開発してくれる会社を見つけました。こういうサイトを作成するのにそんなにお金が掛かるなんて知りませんでした(笑)。
—楽しかった点は?
今は、やりたいことをやれているので、全て楽しいですよ(笑)。苦労を楽しめています。
どんな人達に『otosica』を使って欲しい?
音楽スキルを持った様々なミュージシャンやアーティストの方、全員に使用して欲しいです。
これは、目標にもなるのですが、音楽系のスキルを持っている人なら、とりあえず、みんな登録しているような音楽家の鉄板的サービスになって欲しいです。
吉成ゆい Entrepreneur,Singer-songwriter —明日、世界が滅びるなら何を食べる? |
取材まとめ
シンガーソングライターの傍らでの起業家なのかと、若干、斜に構えていました。結論、彼女はどちらも本気です。歌手らしい抜ける声で熱く語る吉成ゆいさんが立ちあげた音楽のスキルシェアマーケット『otosica(オトシカ)』はミュージシャンなら登録しない手はない。彼女の前向きな生き方は、音楽家のみならず仕事をしている人にとって勇気を与えてくれる存在だと、今回の取材で感じました。とにもかくにも、ミュージシャンならまずはオトシカへ登録しよう!